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無用~エンデの島3

muyo
使い込んだ末の無用
無駄を分かって造る問答無用

 〈3〉
 「エンデの島」は伊豆諸島の先にある作者創作の島・奥ノ霧島だ。ただ作者は流人の島と位置づけ、歴史との符号からリアリティーを感じさせる。
 物語は銀行、出版社勤務を経て作家(売れていないからライターというレベルか?)という57歳の男性主人公が取材のため、奥ノ霧島というその島を訪ねる紀行文のような形態になっている。

 この島ではグローバル化の中で世界中でエンデが言う投機するためのマネーが行き交い、国内で大手資本による全国均一化された経済が席巻する現代と一線を画した「近未来」(になれるかどうか)の地域社会が営まれている。

 地域通貨が島のどこにも流通し、新住民と旧住民が共存し、外部の大手資本の参入を許さず、会社人間がリタイアしてただ無為に時間を過ごすような年代の高齢者が生き生きとボランティア(この島の高齢者はボランティアと呼ぶのもおかしいと思うほど、自然に住民、生活者、人間として生き生きと生きている。ボランティアすることに自己満足するのでもなく、ただ自然に動いているという感じがするのだ)で地域社会を動かすのに欠かせない存在になっている。
 おもしろいのは官から民が常套句だった小泉―竹中改革と、同じ官から民でもまったく目指す方向が違っていることだ。

 小泉改革のすべてを否定するものではない。ただ、日本だけでなく世界の現状とそれを招いた経緯を見てしまった今日、多くの人が共感するであろうフレーズが次々と出てくる。(断っておくが、民主党中心の政権になっても、エンデの島が実現するわけでも近づくわけでもないと感じている)

 いくつか抜き書きしてみよう。

 ・非良心的な行動が褒美を受け、良心的な仕事をすると経済的に破滅するのが今の経済システムだ。そう喝破したのはミヒャエル・エンデだが、銀行はその最前線を走っていた。

 ・ヘッジファンドが暴れると、一国の経済だってガタガタになるでしょう?経済システムが変わらないと、人間は人間らしく生きられないんじゃないかしら。永遠に奴隷のままで。

 ・内地の資本は島を収奪するだけですからね(これは内地を中央、島を地方と置き換えても通じることを作者も伝えたいのだろう)

 ・内地の資本が進出してきても、一部の土建屋が一時的に儲かるだけで、住民のメリットは少ない。大資本に決定的に欠けているのは倫理観だね。

 ・国民が生活に苦しんでいるのはなぜか。雇用や生産の問題だ、と答える人が多い。でも根源にあるのは金融システムだ。東京で、住宅ローンを払うために一生会社に縛られている人をいっぱい見てきた。根っこにあるのは金融システム、なかんずく利息だと思う。働かない者が利息で生活できるというのもおかしい。利息は罪悪だ。

 ・金なんかは何かの手段にすぎないのに、金が商品になってしまっている。

 以上の抜き書きから見えてくるのが、帯にも使われた「経済はじつは愛の領域なんだよ」ということ。
 たしかに非良心的と良心的の対比、金が商品になっているというところを併せて考えると、非良心的な経済活動の末に、それに組み込まれて経営してきた金融や保険などの大企業があえいでいる現実から、幻はしょせん幻、消える運命にあるということに思いが至る。
 それが年金生活者や人並みの生活をしたいという多くの勤勉な人たちを苦しめていることは看過できない負の遺産だが。金融や保険、投機だけでなく実体経済の後退が特に大きい。製造業の工場閉鎖や解雇がどんどん進んでいる。
 地方が税金を使って優遇して誘致した工場が本体を生き残させるためにと一方的に閉鎖されていく現実は皆さんの目にどのように映っているだろうか。

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(^∧^)終わりませんでした。まだ続きます。

テーマ : 風景写真
ジャンル : 写真

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Re: 無用~エンデの島3

たしかに「金が商品になっている」とは変な話で・・・
この矛盾だらけの世の中におさらばして、「経済は愛の領域である」
と言える魅力的な「奥ノ霧島」に住んでみたくなりました!

Re: 無用~エンデの島3

ホセさん、グローバル化した世の中ではかなり難しい理想と言えるかもしれません。
でも諦めていては何も始まらないですよね。
近づくことはできるんじゃないでしょうか。

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